特定の文字がある行に色を付ける
Excelで作成した大きな表は、どこに注目すべきなのかわからないことがあります。
例えば、次のようなプロジェクト状況確認シートを考えます。
多くのプロジェクトがあることはわかりますが、どこに注目してよいかよくわかりません。
では、次のように「優先度」が「Aランク」のプロジェクトに色を付けて強調してみるとどうでしょう。
大事なプロジェクトがはっきりとわかるようになりました。
Excelにはこのように特定の行に対して自動的に色を付ける機能があります。
「条件付き書式」の基本と使い方について紹介します。
※筆者PC:Windows10 – Office2019
条件付き書式の使い方
まずはやり方を一気に紹介します。
条件付き書式の定義
条件付き書式を適用したい範囲を選択した状態で、「ホーム」タブにある「条件付き書式」から「新しいルール」を選択します。
「新しい書式ルール」ダイアログが表示されます。
「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択します。
「次の数式を満たす場合に値を書式設定」で以下のように入力します。
=$F3="A"
数式の理由は後述します。
入力時、マウスでセルを選択したり矢印キー「←」「→」を使ったりするよりも、手入力の方が上手くいきます。
書式設定
続けて強調表示するための書式設定に移ります。
「書式」を選択します。
「セルの書式設定」ダイアログが表示されます。
ここで任意の書式設定を行って「OK」を選択します。
今回は「塗りつぶし」で水色を選択しました。
「新しい書式ルール」ダイアログに戻ります。
「OK」を押して条件付き書式を確定させます。
優先度が「A」のプロジェクトに水色の塗りつぶしが追加されました。
条件付き書式を用いることで、特定の文字を含む行に色を付けることができました。
一つひとつ手作業で色を設定するよりも効率的です。
優先度がAからBに変わった場合のように、セルの値が変われば自動的に書式も反映されます。
数式について
「次の数式を満たす場合に値を書式設定」で以下のように入力しました。
=$F3="A"
なぜ「F」だけが絶対参照になるのでしょうか。
今回の例では優先度Aランクを強調表示の条件としました。
すなわち、「F列」が「A」かどうかが条件です。
ここで「F」を絶対参照にしない(相対参照にした)場合、強調表示が行全体に反映されなくなってしまいます。
また、「3」を絶対参照にした場合、常に条件が満たされてしまい表全体が強調表示されてしまいます。
よって、「$F3=”A”」のように、列だけ絶対参照にする必要があるのです。
このあたりは最初はピンと来なくても、使っているうちに慣れてくるかと思います。
条件付き書式の編集
作成した条件付き書式を後から編集したい場合の方法を解説します。
「ホーム」から「条件付き書式」、「ルールの管理」を選択します。
「条件付き書式ルールの管理」ダイアログが表示されます。
ここで現在の選択範囲にある条件付き書式が全て表示されます。
編集したいルールを選択し、「ルールの編集」を選択することで書式の変更などが可能です。
まとめ
特定の文字がある行に色を付ける方法について紹介しました。
- 特定の文字がある行に色を付けるには条件付き書式
- 条件付き書式はルールを定義して書式設定する
- 列だけを絶対参照にすることで行の色付けが可能
リスト作成を効率化する方法として、従業員番号から氏名を自動入力する方法もご参照ください。