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スライド内の色が勝手に変わってしまう
PowerPointでスライドの内容を別のファイルにコピーすると、色が変わってしまったという経験はおありでしょうか。
上司や先輩など、自分以外の誰かが作成したスライドを流用したいときに発生しやすい問題です。
例えば、下図のようなスライドがあったとします。
こちらのスライドをコピーして、別ファイルのスライドに貼り付けたら次のように色が変わってしまいました。
せっかく設定していた色が勝手に変えられてしまいました。
コピー元と色を揃えるために、オブジェクトひとつひとつの色を編集するのは手間がかかります。
PowerPointのある機能を使いこなせば、このような問題も素早く解決できます。
PowerPointで色が変わる原因
そもそも、なぜ勝手に色が変わってしまったのでしょうか。
これはPowerPointの「配色」という機能によるものです。
『配色』機能を使いこなす
PowerPointではファイルに対して配色を指定することができます。
配色の編集は、まず「デザイン」タブの「バリエーション」グループ内にある下三角をクリックします。
続けて表示された「配色」を選択するとカラーバリエーションが表示されます。
この場合では配色「緑」が設定されています。
ここで配色を変更するとスライド内の図形の色がまとめて変わります。
下図の例では配色「マーキー」に変更しました。
この方法以外でも配色を変えることができます。
配色はPowerPointの「テーマ」に関連付けられているため、テーマを変更すると配色が自動的に変わります。
配色機能はファイルに対して指定されます。
図形やグラフなどのオブジェクトに対してではありません。
よって、図形をコピーして別ファイルに張り付けた場合、コピー元とコピー先のファイルの配色設定が異なっていれば、色が変わってしまうのです。
配色機能で変わる色と変わらない色
先ほどの例では配色を変更することで色が変わりました。
実は、変わった色と変わらない色があったことに気付いたでしょうか。
大半のオブジェクトの色が変化していますが、グラフの赤色の部分と右下のロゴは色が変化していません。
配色機能の特性によるものです。
配色を変更すると「図形の塗りつぶし」などで表示される「カラーパレット」の色が変わります。
先ほどの例で、変わった色の部分は全て「カラーパレット」の色が設定されていました。
しかしカラーパレットの下の「標準の色」は配色機能では変わりません。
グラフの赤色は「標準の色」が設定されていたため、変わらなかったのです。
また、標準の色でない場合でも、右下にあったロゴのような図・写真の色も変わりません。
色が勝手に変わる問題の対処方法
配色機能によってPowerPoint内のオブジェクトの色が変化することがわかりました。
それでは、別ファイルにコピーするときに色を変えないためはどのようにしたらよいのでしょうか。
対処方法①:配色設定を統一する
配色機能が異なることが原因であれば、統一してしまえば色は変わりません。
コピー元のファイルに設定されている配色をコピー先ファイルでも適用することで同じ色で扱えます。
ただし、この場合はコピー先ファイルの他のオブジェクトの色も変わってしまいます。
対処方法②:元の書式を保持
基本的にはこちらの方法を使用することをお勧めします。
スライドの内容をコピー先に張り付けるときに、「貼り付けのオプション」を使用します。
貼り付けた後に自動的に表示されるファイルのマークが「貼り付けのオプション」です。
こちらを選択し、続けて「元の書式を保持」を選択すると、コピー元のファイルに適用されていた色のまま貼り付けることができます。
この機能では「コピーした時点での書式」が反映されます。
貼り付けた後にコピー元ファイルの配色を変更しても、コピー先で自動的に反映されることはありません。
まとめ
PowerPointの配色機能について紹介しました。
本記事の内容が理解できれば、もうオブジェクトの色が自動的に変わっても慌てる必要はありません。
- スライドをコピペしたら色が変わるのは配色が異なるため
- 配色の設定で変わるのはカラーパレットの色
- 「元の書式を保持」で貼り付けると色は変わらない