【嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え】感想・レビュー

【嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え】感想・レビュー

嫌われる勇気とは

著名な「嫌われる勇気 -自己啓発の源流「アドラー」の教え-」を読みました。

非常にわかりやすい内容で数多くの学びが詰まっている本です。

本記事には多少のネタバレを含みますので、同意の上でお読みください。

嫌われる勇気のあらすじ

対人関係に悩みを持つ「青年」とアドラー心理学に精通した「哲人」の対話で展開される物語。

哲人をどうにか論破しようと、かなりしつこく議論する青年。

そんな青年に対し、哲人はアドラー心理学に基づいて一つひとつ丁寧に答えていく。

青年が納得するまで何度でも。

そんな対話の中で、青年の心の闇が少しずつ晴れてゆく。

「あの人に嫌われたらどうしよう」

「自分はこんなトラウマがあるから、踏み出すことができない」

こうした悩みは誰しも抱いたことがあるかもしれません。

本書ではそんな悩みに正面から向き合い、寄り添い、そして「人は変われる」ことを教えてくれます。

アドラー心理学

「嫌われる勇気」で中心となるのはアドラー心理学です。

アドラー心理学は「個人心理学」とも呼ばれ、オーストリア出身の精神科医、アルフレッド・アドラーによって提唱されました。

アドラー心理学とは、一言で言えば「幸せに生きるための答え」です。

非常にシンプルな「答え」は悩める人々を照らし、道標を与えます。

嫌われる勇気の感想

欧州を中心に世界中でアドラー心理学は絶大な人気を誇っています。

「対人関係の悩みが消えた」「コンプレックスが無くなった」といった肯定的な意見もあれば、「心理学とは言えない」「刹那主義、ニヒリズムだ」という意見もあります。

特に「トラウマの否定」は多くの人で意見が分かれる印象です。

私は本書以外でも何冊かアドラー心理学の本を読みましたが、非常に奥が深く、正直言って表面を理解できた程度です。

その中で個人的な感想を挙げるならば、「人生のヒントが濃縮されている」です。

本書を通して私が特にヒントとして心に留めておきたいと思ったことを紹介します。

対人関係のカードは自分が持っている

「他社の課題に介入しない」

この考えを自然と身に着けるのは、少し時間がかかるでしょう。

私もつい「この人、なんだか合わないな」と思ってしまうことがあります。

対人関係に縛られている証拠です。

私のことをよく思わない人がいても、それは私の課題ではない。

相手の課題に介入した見返り的な発想をしてはいけない。

対人関係のカードは常に自分が持っており、嫌われる可能性を恐れることなく前に進む。

本書の中で私が一番重要なポイントだと思いました。

アドラー心理学は短期間で身に付くものではありませんが、この点は人生における教訓としたいと思います。

叱ることと褒めることは同じ

この教えも私の痛いところを突かれたポイントです。

心に響きました。

学生時代から私は「誰かを褒める」ことを意図的に沢山やってきました。

サークルや学生団体などでまとめ役が多かったため、仲間や後輩や「褒めて伸ばそう」と思っていたのです。

しかしアドラーの教えは「ほめてもいけない、しかってもいけない」です。

ほめるということは「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面があります。

こうした縦の関係からは、劣等コンプレックスが生じます。

すべての人間は「同じではないけれど対等」という横の関係を築くこと。

私はまだ「共同体感覚」が100%理解できていないと思いますが、「褒める」ではなく「勇気付け」の使い方を学びたいと思いました。

アドラー心理学の入門

私がはじめてアドラー心理学に出会ったのは、実は漫画でした。

ゆうきゆう先生の「マンガで分かる心療内科」という漫画です。

コミカルな内容ながら精神科医であるゆうきゆう先生の丁寧な解説が書かれており、気軽にアドラー心理学へと足を踏み入れることができます。

「嫌われる勇気」の前に、こちらでアドラー心理学へ入門するのも良いと思います。

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