Excel内にPDFのハイパーリンクを挿入する
Excelで管理台帳を作成する機会は多いと思います。
何かの書類一覧を管理台帳にまとめたとき、そのExcel内からワンクリックで書類が閲覧出来たら便利です。
その機能がハイパーリンクです。
ハイパーリンクの挿入は簡単ですが、対象となる書類が多いとき、ひとつひとつリンクを作成するのは非常に手間がかかります。
そんな場合、対象となるフォルダが指定されていれば、ある関数と組み合わせて自動的にハイパーリンクを作成することができます。
hyperlink関数が使いこなせるとかなり便利ですので、ご紹介いたします。
Excelでハイパーリンクを挿入するには
今回は次のような見積書管理台帳を用意しました。
こちらの管理台帳から、ワンクリックで見積書のPDFが開けるようになることがゴールです。
まずは関数を用いない通常の方法でハイパーリンクを挿入してみます。
対象となるフォルダから、Shiftキーを押しながらファイルを右クリックし、「パスのコピー」を選択します。
コピーしたパスをExcelの該当セルに貼り付けます。
Enterキーを押すとファイルのハイパーリンクが挿入されます。
ハイパーリンクの挿入ができました。
ただし、この方法では問題があります。
「ひとつひとつのファイルを選択しては貼り付ける」という手間のかかる作業が必要になります。
「パスのコピー」ではなく、「挿入」タブの「ハイパーリンク」を用いた場合も、同様の問題があります。
ファイルが数個であれば大丈夫ですが、数十種類・数百種類のファイルが存在する場合は非常に大変です。
その場合に便利なのが「hyperlink関数」を使って自動的にハイパーリンクを挿入する方法です。
hyperlink関数を使ったハイパーリンクの挿入
まずは前提条件です。
- 開きたいファイルがひとつのフォルダにまとまっている
- ファイル名にルールが決まっている
以上のような条件が満たされているとき、hyperlink関数は真価を発揮します。
今回開きたいファイルは以下のようなファイル名のルールがあるものとします。
「見積書」+「_(アンダーバー)」+「見積書No.」
まずはフォルダパスをどこかのセルに貼っておきます。
このとき、フォルダパスの最後は「¥」マークにしておきましょう。
ここでhyperlink関数を用います。
引数は次の通りです。
hyperlink(リンク先,[別名])
[別名]は後述します。
hyperlink関数の引数にリンク先を指定します。
今回は以下のように記述します。
=HYPERLINK($F$2&"見積書_"&D5&".pdf")
フォルダパスを「&」で繋いで表記させ、最後に”.pdf”を追記しているのがポイントです。
これでリンクが挿入されました。
オートフィルで一気にリンクの生成が可能です。
生成されたリンクをクリックすると、正しく見積書のファイルが表示されました。
ひとつひとつパスをコピーしなくても、自動的にハイパーリンクが挿入できるようになりました。
ハイパーリンクの表示名を編集する
せっかくhyperlink関数を使用したので、リンクの表示をわかりやすく編集してみましょう。
前述した第2引数の[別名]を使用し、以下のように記述します。
=HYPERLINK($F$2&"見積書_"&D5&".pdf","見積書_"&D5&".pdf")
ハイパーリンクの表示名がスッキリしました。
管理台帳が綺麗にまとまっていると、作業の手間が少なくなって良いですね。
まとめ
HYPERLINK関数の使用方法をご紹介しました。
- ハイパーリンクの挿入を自動的に行うにはhyperlink関数が便利
- 使用条件はフォルダパスとファイル名のルールが決まっていること
- 表示名を編集することで綺麗な管理台帳になる
また、基本的な関数としてVlookup関数の使い方をマスターしておくと便利です。
本サイトでは誤記があってもVlookupで参照する方法や複数条件で検索する方法なども紹介しています。