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PDFを画像として用いたい
業務で頻繁に用いられるPDFファイル。
互換性においては優秀ですが、良くも悪くも編集には向いていません。
PDFに変換する前のWordやCADなどの元ファイルがないと容易に編集できません。
例えば、次のような図面のPDFファイルがあるとします。
この一部を仕様書などの別ファイルに画像として貼り付けたい場合を考えます。
PDF変換前のデータがあれば、画像にエクスポートすることは容易に可能です。
しかし場合によってはPDFファイルしか手元に無いこともあります。
その場合でも、高解像度かつ無料で画像に変換する方法をご紹介します。
PDFファイルを画像に変換する
まずは方法として一般的に考えられるものを羅列しました。
PDFを画像に変換する方法一覧
- オンラインのフリーソフトで変換する
- スクリーンショットで画像化する
- Adobe Acrobat Reader有料版の機能を用いる
オンラインのフリーソフトで変換することも可能ですが、セキュリティの面から避けたい場合もあるでしょう。
スクリーンショットは線の太さが均一にならなかったり、全体が粗くなったりなどのデメリットがあります。
Adobe Acrobat Readerで画像にエクスポートする機能は有料版にしかありません。
今回紹介する方法は、上記3つの内どれでもありません。
無料版Acrobatの「スナップショット機能」および「スナップショットの固定解像度」を組み合わせることで高解像度かつ無料での変換が可能となります。
無料版Acrobatの公式ダウンロードはこちらです。
筆者使用のAcrobatバージョン:2021.001.20150
筆者使用OS:windows10
Acrobatのスナップショット機能を活用する
まずはスナップショット機能の使い方を解説します。
先述した図面を例として、無料版のAcrobatで開きます。
「編集」から「スナップショット」を選択します。
※古いバージョンの場合です。
新しいバージョンではスナップショットの場所が変わっています。
「編集」から「詳細」を選択することで「スナップショット」が表示されます。
カーソルが十字になるので図面のどこか一か所をクリックします。
図面の色が茶色、水色と変化します。
これでクリップボードに画像としてコピーされました。
後は貼り付けたい先のWordファイルなどでCtrl+Vでペーストできます。
また、「ペイント」にペーストすることで.jpgや.png、.gifなどの画像ファイルとして保存することも可能です。
ここまでが通常のスナップショット機能です。
スナップショット機能の注意点
画像が粗くても良いならば、通常のスナップショット機能で充分です。
しかし細かい文字や数字が入った画像の場合、読みにくくなってしまうデメリットがあります。
先ほどWordファイルに張り付けた画像を拡大して見てみましょう。
かろうじて数字は読めますが、かなり粗くなっていることがわかります。
仕様書などの大切な書類に用いて良いレベルの画像ではありません。
ひと手間加えることで、綺麗な画像のスナップショットが可能となります。
スナップショットの解像度を上げる
再度Acrobatから「編集」、「環境設定」を選択します。
続いて、分類「一般」から「スナップショットツール画像に固定解像度を使用」にチェックを入れます。
固定解像度は通常72ピクセル/インチになっています。
この数字を上げることで画像の解像度も上がります。
今回は適当に300ピクセル/インチとしました。
設定後はスクロールして下部にある「OK」を押して設定を確定させます。
これで設定は完了です。
続けて前章で紹介したスナップショット機能を使用します。
スナップショットした図面をWordファイルに張り付けた様子がこちらです。
拡大して見てみると、かなり画像が綺麗になっていることがわかります。
解像度を指定したスナップショット機能を用いることで、高解像度でPDFを画像に変換することができました。
まとめ
- PDFから画像への変換は無料版Acrobatで可能
- スナップショット機能を活用する
- 環境設定から解像度を指定することで綺麗な画像に変換できる
Acrobatが重くて使いにくいときはこちらの方法をご参照ください。
無料版ではどうしても機能不足でお困りの方は、Pro版の購入を検討しましょう。