PowerPointの回転アニメーション
PowerPointでのプレゼンテーションにおいてアニメーションは効果的です。
特定の部分を動かすことで、聴衆の目を1点に集中させることができます。
複雑な動作などを表現する場合の動画としての活用もできます。
アニメーションには端から出てくる「スライドイン」や薄っすらと表示されてくる「フェード」など多種多様なものがあり、これらを使い分けることでより効果的なデザインが行えます。
その中でも今回は「スピン」というアニメーションに着目します。
スピンは図形を回転させる機能です。
例として、こちらの図形を回転させてみましょう。
回転対象の図形を選択した状態で、「アニメーション」タブから「スピン」を選択します。
選択対象の図形が回転しました。
上記の例では上手く回転しました。
続いて、こちらの風車の図形を回転させてみましょう。
再び「アニメーション」から「スピン」を選択。
回転しましたが、ちょっと狙いと違う回転をしています。
回転軸がブレてしまって、風車が正しく回転していません。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
回転軸がブレる原因
回転軸がブレる理由は、「スピン」アニメーションが図形の中心を軸に回転するからです。
最初に紹介した例では図形の中心に回転軸がありましたが、2つ目の風車の例では回転軸と図形の中心がズレています。
このため、ブレた回転をしてしまったのです。
これは風車だけでなく、円形以外のほとんどの図形で発生しうる現象です。
三角形やキャラクターのマークなどを回転させた場合でも、中心軸がブレてしまいます。
修正するには後述する工夫が必要です。
回転軸を中心に合わせる方法
中心を合わせて図形を回転させるためには以下の3ステップが必要です。
- 補助図形の挿入
- 補助図形の編集
- 回転対象図形のトリミング
補助図形の挿入
まずは補助図形を挿入します。
ここでは「挿入」タブの「図形」より「四角形:角度付き」を選択します。
図形を挿入する際はShiftキーを押しながら描画することで正方形になります。
補助図形の編集
続いて挿入した補助図形を変形します。
四角形の辺上にある黄色のポインタをドラッグして中心に合わせ、バツマークをつくります。
さらに補助図形のダイアログボックスを開きます。
図形を選択した状態で右クリックから「図形の書式設定」を選びます。
「図形の書式設定」が表示されたら、「塗りつぶし」より「透明度」を50%にしておきます。
さらに図形を最背面に移行させます。
図形を選択した状態で「図形の書式」より「最背面に移動」を選択します。
ここまでのステップで、正方形の「四角形:角度付き」補助図形が透明化された状態で最背面に表示されました。
さらに、補助図形をドラッグで移動させて、中央のバツと回転対象図形(風車)の回転軸を一致させます。
図形のトリミング
補助図形の中心合わせが完了したら、回転対象図形をトリミングします。
回転対象図形を選択した状態で、「図の形式」より「トリミング」を選択します。
上下左右にカーソルが出現するので、ドラッグで動かします。
カーソルを補助図形と一致させるようにして、回転対象図形のサイズを変更します。
サイズの変更が完了したら、補助図形の役割は終了です。
補助図形は削除して構いません。
いよいよ風車を回転させます。
回転対象図形を選択した状態で、「アニメーション」タブから「スピン」を選択します。
回転軸が中央になりました。
まとめ
PowerPointの回転アニメーションで中心軸を調整する方法を紹介しました。
多種多様な機能を正しく把握することで聴衆を惹きつけるプレゼンテーションが可能となります。
- PowerPointの回転アニメーションは「スピン」を使う
- スピンの回転軸は図形の中央が基準になる
- 補助図形を用いて回転対象図形のサイズを変えることで回転軸を調整できる
PowerPointでよくあるトラブルでは、色が変わってしまう問題もあります。